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2014年12月

有限要素法による電磁界計算入門 02 2次元静電界解析ソフトウェアのインストール

この記事は、有限要素法による電磁界計算入門のオンラインコースの第2回目です。
 
ここでは、トライアル用のまたは購入したソフトウェアをインストールする方法について説明します。具体的な例として、2次元の電場用の「静電場解析ツールキット」(TK0100)のトライアルの場合を考えます。ソフトウェアのトライアルを希望し、info@asl-i.comまでお問い合わせ頂きますと、次のような情報が書かれた電子メールメッセージが一日以内に届きます。
 

ソフトウェアトライアルのお問い合せどうもありがとうございます。
 
トライアルソフトウェアのダウンロードURLをご案内申し上げます。以下のURLよりダウンロードしてください。(トライアルはBasic版となっております。)
 
■ ドキュメント
http://asl-i.com/dload/3T290_doc.zip
 
■ インストーラー 
 
静電場解析キット
http://asl-i.com/update/estk0011/ElectrostaticsToolkitSetup.exe
ID: user1011     パスワード: wjx2a3b4
 
 
お手数をおかけしますが、ダウンロード後、解凍し、下記 Registratin code を使い、「アクティベーション手順.pdf」の説明に従ってインストールおよびアクティベーションを行って下さい。(米国のサーバーへのID登録に少し時間がかかりますので、アクティベーション申請は明日の朝以降にお願い致します。)
 
Registration code :  LAWRENCEER
 

 
ソフトウェアをご購入された場合は、レジストレーションコード(Pro版の場合はレジストレーションナンバー)はCD-ROM内のはじめにお読みください.pdfに書かれています。
 
インストーラを実行すると、プログラム、マニュアル、例題ファイルを含むディレクトリが作成されます。これらの新しくインストールされたファイルを確認するのにはファイルマネージャが便利です。FEMプログラムが大量の演算データを生成しますので、今後の仕事のために使い勝手の良いファイルマネージャが欠かせません。好みの2ウィンドウファイルマネージャプログラムを持っていない場合、またはWindowsエクスプローラを使用されている場合は、Field Precision のファイルオーガナイザー「FP File Organizer」をhttp://www.fieldp.com/fpfileorganizer.htmlでダウンロードしてもよいでしょう。
 

FP File OrganizerでFIELDP_BASICディレクトリを表示

図1. FP File OrganizerでFIELDP_BASICディレクトリを表示
 
ハードディスクのルートディレクトリを確認すると、インストーラーによって"c:¥FIELDP_BASIC"ディレクトリ(Pro版を購入した場合は"c:¥FIELDP_PRO")が作成されていることが分かります。図1は、このディレクトリの内容を示しています(左側)。ファイル「readme.html」には使い始めの手順が簡単に要約されています。サブディレクトリ"TriComp"(右側)には以下の様なプログラム、ドキュメントそして2Dパッケージの例題ファイルが含まれています。
 
  • dielectric_constants.html:静電場解析を設定するために有用な種々の材料の比誘電率の表。
  • estat.exe:計算メッシュと材料特性の情報から各ノードでの静電ポテンシャルの値を計算するメインの解析プログラム。このプログラムはまた、数値解のグラフやプロットを作成(すなわち、ポストプロセッシング)します。
  • estat.pdf:EStatのマニュアル。
  • estat_conductive.cfg、estat_dielectric.cfg、estat_force.cfg:静電場解析の種類ごとのEStatポストプロセッサ設定ファイル。
  • mesh.exe:2Dコンフォーマル三角形メッシュを自動生成するメッシュジェネレータ。
  • mesh.pdf:Meshのマニュアル
  • notify.exe、notify.wav:バッチ処理による自動実行の完了を通知するためのユーティリティプログラム。
  • PhysCons.pdf:物理定数を1ページにまとめたファイル。
  • tc.exe:2Dパッケージのプログラムおよびリソースをコントロールするプログラム。後で詳しく説明します。
Examples(例題)サブディレクトリには、MeshとEStatプログラム両方のために準備された例題のサブディレクトリが含まれています(図2)。これらの例題はプログラムをすぐに使い始めるための大きな助けになるでしょう。後でそれらの実行について説明します。まずは、すべてのコンポーネントが実行できるようにすることに集中しましょう。
 
FP File OrganizerでExamples(例題)ディレクトリのファイルを表示
図2.  FP File OrganizerでExamples(例題)ディレクトリのファイルを表示
 
Field PrecisionソフトウェアのBasic版は、インターネットによるライセンス管理を用いています。インストーラはデスクトップ上にTriCompのアイコンを作成します(図3)。これをクリックしてTriCompのプログラムランチャーであるtc.exeを実行します。
 
このランチャーのボタンの機能について説明します。
まず、fpsetup_basic.exe(図4、左)を起動するために"ACTIVATION"ボタンをクリックします。そして"LICENSE"ボタンをクリックします。ライセンス条項を読んだら、テキストウィンドウを閉じてください。"SETUP"ボタンをクリックし、アクティベーションダイアログボックス(図4、右)を開きます。電子メールで送られてきたレジストレーションコードを入力し、任意のユーザー名を入力します。ライセンス条項に同意(I ACCEPT THE TERMS OF THE LICENSE AGREEMENT)のチェックボックスをオンにし、コンピュータに固有のマシンナンバーを取得するために"PROCESS"ボタンをクリックします。このマシンナンバーは、クリップボードにコピーされます。
 
es_installation03.png
図3. TriCompのアイコンとTCプログラムランチャー
 
es_installation04.png
図4. fpsetup_basicプログラムとSETUPダイアログ。
 
"SEND MACHINE NUMBER VIA INTERNET"(インターネットを経由してマシンナンバーを送信)のチェックボタンをクリックし、"EXIT"をクリックします。デフォルトのブラウザが、Field Precision社のアクティベーションページを開きます(図5)。マシンナンバー(Machine number)を貼り付け、レジストレーションコード(またはレジストレーションナンバー)を入力して送信ボタン(Send Form)を押してください。
 
Pro版の場合はさらに、24時間以内にField Precision社からアクティベーションナンバーがメールで送られて来ますので、再度fpsetup_proを起動して「3:ACTIVATE」ボタンをクリ ックし、現れたダイアログにアクティベーションナンバーを入力 し、「ACTIVATE」ボタンをクリックします。
 
これでソフトウェアが使用できるようになりました。設定ができたことを確認するために、プログラムランチャー(図3)に戻り、"MESH"ボタンをクリックします。Meshプログラムがエラーメッセージを表示することなく開きます。
 
es_installation05.png
図5.インターネットアクティベーションページ
 
起こりうる問題:

● tc.exeのMESHボタンがアクティブにならない。
対策:PROGRAM"ボタンをクリックし、"c:\FIELDP_BASIC\TriComp"ディレクトリを選択してください。

● Meshがインターネットアクティベーションに問題があることを表示する。
対策:お使いのコンピュータがインターネットに接続されていないか、プロキシサーバーを介してインターネットに接続されているかのどちらかです。コンピュータが、企業ネットワーク上にありプロキシサーバを使用している場合、ソフトウェアを使用するためには環境変数を設定する必要があります。その手順については、「プロキシーサーバーを利用している場合の設定.pdf」をご参照ください。

 
次回の記事では、EStatの例題ファイルを使用して、実世界の問題を計算し解析します。
 

有限要素法による電磁界計算入門 01 はじめに

AMaze/TriCompの開発元Field Precision社S. Humphries博士による入門記事の翻訳を今後複数回にわたって掲載致します。
 
この記事は、電磁界解析技術に関するオンラインコースを構成する一連の記事の第一回目となります。Field Precisionの有限要素法ソフトウェアは、荷電粒子加速器及びX線イメージングなどを含む物理学及び工学アプリケーションを広範囲にカバーしています。ソフトウェアパッケージの大半のプログラムの基礎でありコアとなるのが三次元ボリューム上の電界と磁界の計算です。本ソフトウェアはこれらの計算において、高い精度を有しており、また使用可能なあらゆる3Dパッケ​​ージの中で最速の計算速度を実現しています。また小さな研究所や大学、コンサルタントの方々にとっての重要な特徴は、他の競合製品と比べてはるかに低価格であることです。
 
introduction.png
図1. MagViewによる磁界解析。
 
これらの電界・磁界解析ソフトウェアを効果的に使用するには、研究者は電磁気学のバックグラウンドを持っている必要があり、情報・知識に基づいた解法戦略の決定ができなければなりません。初めて有限要素法ソフトウェアを使うユーザーは、こうした要件に不安を感じることがあるかもしれません。この一連の記事を書く私の動機は、40年以上に渡る電磁界計算の経験を共有し、ユーザーの方々が自信を持って有限要素法プログラムを使用することができるように、ユーザーの方々の知識と経験を段階的に構築していくことです。
 
最終的に読者の方々は、以下のプログラムで、実世界の問題を解決することができるようになるでしょう:
 
 
まず始めに、2D(2次元)と3D(3次元)のプログラムの違いを理解することが重要です。すべての有限要素法プログラムは、三次元の電磁場を計算しますが、多くの場合、計算対象の系は幾何学的な対称性を有しており、それを作業量を減らすために利用することができます。2Dという用語は、以下の場合に適用されます。
 
  • rおよびz方向に変化があり、θ(方位角方向)に変化のない円筒座標系
  • x、y方向に変化があり、z方向に一様で長い平面座標系
有限要素計算に取り掛かる際の最初の指針は、2Dコードで処理することができる計算に3Dコードを使用する必要はないということです。3D計算にした場合、複雑さと計算時間が増加する一方、精度は良くなりません。
 
次に、静電界と静磁界の「静」の意味を明確にする必要があります。その意味は電場/磁場が時間的に一定であるか、もしくは変化がゆっくりであるということです。「遅い変化」の判断基準は、計算対象の系が電磁波を放射しないということです。静電場解析の用途は例えば、送電線、絶縁体の設計、塗装、インクジェット印刷、生物学的分類などがあります。静磁場解析の用途は、MRI磁石、荷電粒子分離、永久磁石装置などがあります。次に続くコースでは、電磁波放射(例えばマイクロ波デバイスなど)のシミュレーションをカバーします。
 
まず始める前に、電界・磁界の数値計算の目的を明確に理解していることが重要です。数値計算は解析的に正確な解を得られない場合に用いるべきです。数値解は、以下の様な状況に必要となります:
 
  • 対象となる系は、複雑な非対称の形状を有する
  • 解析対象は、異なる材料特性を有する多くの物体を含んでいる
  • 材料は複雑な性質を持っている(例えば磁気回路における鉄の飽和など)
理想的なケースでは、ユーザーは電場・磁場の値を解析的に推定し、次に精度を向上させるために数値解析法を適用します。最初の解析により、関係する物理や数値スケールの予測、効果的な数値解析の設定のための重要な情報を得られます。最悪のケースは、ユーザーがプログラムは全能のブラックボックスであり、すべてを把握していると期待している場合です。
 
ソフトウェアメーカーが解析ソフトについてどのように主張していたとしても、電磁場について理解せずに電磁界解析プログラムを使用することは、良くてせいぜいギャンブルでしかありません。時には幸運があるかもしれませんが、相当な努力の挙げ句にほとんどの時間が意味のない結果を生成するために無駄に費やされます。
 
要約しますと、私は皆さんが確かな情報に基づいてソフトウェアを使えるユーザーになる手助けをしたいということです。まず、電磁気学の理論の理解の向上に役立つ下記の無料の教科書をダウンロードすることから始めることをお勧めします。この本にはまた、今後述べるFEM(有限要素法)技術に関する詳細な説明があります。
 
S. Humphries, Finite-element Methods for Electromagnetics (電磁気のための有限要素法)(http://www.fieldp.com/femethods.html 原書はCRC Press発行)
 
次回の記事では、トライアルまたは購入されたユーザーの方々のために、ソフトウェアパッケージのセットアップの方法を説明します。

ソフトウェアバグフィックス(Basic)

Basicバージョンのamaze.exeとtx.exeの、ライセンスを正しく認識できない問題を修正致しました。

保証書に書かれているURLからダウンロードして頂けます。ダウンロードURLが分からない場合はメールにてご連絡ください。